平成7年にハイブ長岡で展示されたときの様子と、設計〜組立ての経過です。
1. 企画意図
当社は長岡地域鉄工業が誇る世界でもハイレベルな部品加工技術を用いて、さらに新しい事業開発を積極的に進めるべく、決意を持って作品を制作しました。特長は、まずこの作品が異業種間の人的ネットワークを活かしたコラボレーションである点にあります。特定の顧客に向けての提案ではなく、当地域の技術力と新たな可能性を内外の多くの人々に問いかけるデモンストレーションとして機能させたいと願っています。
2. デザイン上のポイント
この球体トラス構造体はアート作品としての性格を持ちますが、完全に三次元で数値管理された受注生産商品でもあります。独自のプログラムにより、標準化やパーツの共通化等に規制されず自由な発想をそのままのカタチで実現可能です。ハートのカタチは全世界の人々共通のサイン。“ビッグハート”は、キットの状態でコンパクトに保管でき、移動・組立が自由です。
3. 技術・製造上のポイント
この形状は、スケールモデルを三次元測定機で計測した座標をもとに250種類、2500点以上の部品から講成されています。非効率的にも思えますが、製作期間は一ヶ月半で完成しています。加工が可能な範囲ならば卓上の小物から建築構造体まで、同一のシステムで設計製作することができます。